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日常の中の外国語(3)
日常の中の外国語(3)
今回は、covid19 関係を少し眺めてみよう。専門的な用語や医学用語はラテン語とギリシャ語の要素を使って日々作られている。
1) ウィルス>ラテン語
2) デルタ株>ギリシャ語
1)「ウィルス」という単語は、英語ではvirusと書き「ヴァイルス」のように発音する。
英語では、[子音+母音+子音+母音]で単語が構成された場合に、2番目の母音は基本的に「アルファベット読み」になる。
[ v + i
+ r + u] + s
二文字目の i を「アイ」と読むので全体が「ヴァイルス」となる。
「v」が英語の「w」の音価である点を除けば、ラテン語のvirusはいわゆるローマ字読みで「ウィルス」となる。古典期のvirus の意味は「粘液、毒、苦しみ」などである。
virusが、所謂「ウィルス」になるのは1892年にその最初の記述が見られ、その後、1932年からの電子顕微鏡の登場とその改良、解析技術の向上を待たねばならない。この時に初めて私たちを苦しめてきた謎の病気を引き起こす「その原因」を目で見て、特定することが可能となった。
母音a i u e oの2つの読み方
◯アルファベット読み
→エイ、アイ、ユー、イー、オウ
◯ローマ字読み
→ア、イ、ウ、エ、オ
例)
aをローマ字読み hat (ハット)
aをアルファベット読み hate (ヘイト)
2) デルタ株
特定の国で変異したウィルスに、しばらくの間はその国名を付けて「〜株」とマスコミなどは発表していたが、それは偏見を生むという理由で、その変異ウィルスにギリシャ語のアルファベットを順次付けていくことになったという経緯がある。
「デルタ株」は、ギリシャ語アルファベット4番目の「デルタ」が語源。
2021年9月現在、4番目のデルタ株が有名だが、変異株は本当はまだまだたくさんあり、デルタ株以降も増え続けている。
以下、ギリシャ語アルファベットの順で、「発音」はおそらく日本で普及するであろう読みを推測して表記してある。
デルタ株が最も有名になったのはその性質から生じる影響力による。ラムダ株も少し有名になりかけた。現在はミュー株。
1 アルファ株<イギリス
2 ベータ株<南アフリカ
3 ガンマ株<ブラジル
4 デルタ株<インド
5 エプスィロン株<アメリカ
6 ゼータ株<ブラジル
7 エータ株<複数国
8 テェータ株<フィリピン
9 イオータ株<アメリカ
10 カッパ株<インド
11 ラムダ株<ペルー
12 ミュー株<コロンビア?
*9/2付けの情報では日本で「ミュー株 (mu
variant)」確認とある。
Japan confirmed its first two cases of
COVID-19’s mu variant, designated by the World Heath Organization as a variant
of interest, in June and July during airport screenings, the health ministry
has said.
次の13からは、今後出現するであろう変異株の名称の想定。
13 ニュー株
14 クシー株(これは「クサイ」と読ませるかも)
15 オミクロン株
16 パイ株
17 ロー株
18 シグマ株
19 タウ株
20 ユプスィロン株
21 フィー又はファイ株
22 キー又はカイ株
23 プスィ又はプサイ株
24 オメガ株
ギリシャ語アルファベットは24文字なので、25番目の変異株からはおそらく星座の名称またはギリシャ神話の神々の名前が登場するような気がする。
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